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構ってちゃんの手首には傷がある
「それまだ治らない?」
「うん・・・キルの癖で」
そこでやっとわかった
リストカット?
「やめたほうがいいよ」
「うん・・・」
私は口下手で気の利いたことを言えなかった。
★
しばらくして手紙をもらった
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みんなにいじめられたんだ・・・付き合いにくいんだって
ひどいな・・・私いらないのかな ひどいよ ひどい 助けて助けて助けてお願い もう死にたいよ
返事をくれないと自殺します
構ってちゃんより
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私は彼女が好きで死んで欲しくなくて夜通し返事をかいた
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自殺なんて馬鹿なこと言わないでよ。
みんなきっといじめようなんてそんなつもりないよ
大したことできないけど・・・
話はいつでも聞くからね(#^.^#)
黒猫より
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彼女は、私に愚痴を言うようになった
人を救っているなんて思ったのかもしれない。
【死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死に】
必死に励ました。悩んで考えて気を使って元気づけようとした。
それが一年★続いた。
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私は今になって気がついた
▽本当は死ぬ気なんてないんだ
構って欲しいだけなのかな・・・
死にたいならリストカットは✂やカッターでやるもの・・・
飛び降りや首吊りだってあるのに。
愚痴をきくとイライラするようになった
もともと聞いてて楽しいものでもないから。
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アノコが親の都合で転校することになった
「今更こんなことめずらしくない」「いつまでも泣いててもしょうがないよね」「またあったらよろしくね」
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
さっぱりした子だった 強いなぁと思った
「今時こんなこと珍しくない」
そのことに気づいていない自分が不思議だった。
それなのに構ってちゃんはいつまでも・・・・・・・・・。
★
中学で違うクラスになった
構ってちゃんも友人がたくさんできた
笑う
なんだ結局私はいらないのか。
愚痴を吐き出すだけのものなのか。
私が悩んだ時間はなんだったんだ。
死んじゃうか持って泣いたんだよ?
愚痴をきくたびイライラを我慢してたのに・・・
なんでお前だけ勝手に幸せになってんだよ
嫉妬なのか 自分への 苛立ちなのか わからなかった
★
でも帰りは一緒に帰った
「部活が嫌」「○○がうざい」「毎日つまらない」
・・・もういい加減にしてくれ・・・
しょっちゅう友人と男の家にまで遊びに行くよね
漫画もゲームも腐るほどあるだろ?
優しくしている自分がバカみたいであの時間は無駄で無駄な心配で
そう思うと悔しくてしょうがなくて泣いた
★
二年生になった同じクラスだった
「誰も私の気持ちをわかってくれない」
?・・・?????????
本当にわかるわけないだろ 俺は虐められてなんかないし
というかまず お前は理解できたのか。努力したのか。
「いいな黒猫は」
「自分可哀想でしょ」と甘えてるだけじゃないか
「・・・・・・」
俺がお前を嫌いになりはじめたのも、わからない?
★
3年また同じクラス
ほかのこと楽しくやっていた 居心地が良くて楽だった
構ってちゃんもほかのこと話していた でも数ヶ月すると少しずつ嫌われ始めた
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
☆好きなこの話 ★嫌いな子の話
そしてまた手首を俺にみせつける
「どうしよう また手首切っちゃった」
「・・・爪で?」
限界だった
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「死にたいなら死ねばいい」「みんなに嫌われてるって気づかない?」
「俺についてこなくていいから」
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・・・・・・・俺の顔はちゃんと笑っていただろうか
★
次の日構ってちゃんは学校を休んだ
好きにすればいい 悲しみも罪悪感もなかった
【黒猫】【ねぇ聞いて黒猫】
頼られることの煩わしさ
泣かれることの鬱陶しさ
嘘をつくことの後ろめたさ
優しくすることへの後悔
無知だった自分へのいらだち
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好きか嫌いになるかなんて知らなかった
というかもうどうでもいいや
お休み